ノオト(2003年6月)

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2003.06.26 挑戦

アイドルグループ「モ…」の主演映画についての娘との見解の違いを通して,ひとの気持ちを読むことの難しさを感じたことがある.半年ほど前に,一緒にレンタルビデオ店に行った折,その映画を見つけた娘は,借りたいと言った.その1ヶ月ほど前にちょうどテレビ放送で見た後だった僕は,面白くないから止めた方がいいと助言した.しかし,どうしてもというので,すごい無駄遣いをしている気持ちにさいなまれつつも借りてあげた.その結果は…,繰り返し3回も見て,それでも足りなそうにしていた.いいお金の使い方をしたと思い直した.

京都大学霊長類研究所の松沢哲郎さんたちの観察によれば,チンパンジーの大人は,ひとつ満足できる方法を発見すると他の方法を探そうとしないが,子供は,失敗を恐れずに,どんどん新しい方法に挑戦するそうだ.そして,大人には発見できない意外な方法にたどり着くのだそうだ.

「モ…」は,現在,主演舞台を上演中である.失敗を恐れずに,新たな発見の可能性を信じて見に行くべきだろうか….

2003.06.19 念のため!? よく見もしないで,設置されている場所から漠然と判断して「非常階段」だと思っているものが,実は「非情階段」だったりしたら,いざというときに危険なので,よく確認しておいた方がいいかもしれない!? 駄洒落[註]を愛好する僕は,他人の言葉を聞くときにも,別の漢字を思い描いて自分だけで楽しんでいることが多い.だから,僕が脈絡なく楽しそうな顔をしていたら,そういうことだと思って欲しい.もっとも,変態だと思われたくはないので,極力表情に出ないように努力しているので,気づかれる危険性は小さいと思うが.
[註] 本当は「駄」を付けたくないが,コミュニケーションを円滑にするためにやむなく付けている.
2003.06.17 静と動 きめ細やかな日々の手入れが行き届いている緑豊かなキャンパスは心地よかった.だから,どうしようもない状態になる直前に一気に草が刈り取られる現在のキャンパスに移ったときには,何となく落ち着かなかった.しかし,数年を過ごしてみると,以前には感じることのできなかった生命の躍動が,ここにはあることに気づいた.1,2か月前に刈り取ったはずの雑草が,いつの間にか元気に生い茂っているところに,生き物のエネルギーを感じるようになった.以前過ごしたキャンパスは,雑草は常にきれいに刈り取られ,植木はこまめに一定の長さに整えられていたから,「静」の美しさを感じることはできても,「動」を感じることができなかったのだと気づいた.
2003.06.13 在来線特急と新幹線

現在最も頻繁に利用する列車は,常磐線の特急「フレッシュひたち」である.先日久々に新幹線を利用する機会があり,しかも立て続けに,東海道,東北,上越と利用したので,心に強く刻まれたことがある.それは,新幹線では,車内販売ワゴンの移動速度が常磐線特急の2〜3倍はあるということである.常磐線特急なら,車両に販売員が入ってきて,買おうかどうか迷っていても,十分に間に合う.迷った末に買うことに決め,また迷ってやっぱり買わないことにするという時間もある.販売員は丁寧に乗客ひとりひとりの表情を見ながらゆったりと進んで行くからだ.それに比べて,新幹線では,ドップラー効果が感じられるくらいの高速で駆け抜けて行く.買おうと決めていたのに,呼び止める暇もなかった.売れなくてもいいと思っているんじゃないかとさえ思った.これには環境の違いの影響が大きいとは思う.フレッシュひたちは7両編成や7+4両編成(連結部をまたいだ移動ができない)だが,新幹線は16両編成が当たり前だから,のんびり販売していたらあっという間に次の駅に着いてしまう.

ところで,最近の新幹線利用で最も印象深かったのは,2階建て新幹線の販売員だ.以前に2階建てを利用した際には,販売員はなくて,乗客は各自で売店へ行ったように記憶しているのだが,その日は,商品をかかえて階段を上っては降りていた.見ているだけでかわいそうになるほどだった.今思い返してみると,かわいそうだというのなら,たくさん買ってあげればよかったのだ.そうすれば早く荷物が軽くなる.僕は鈍感だからその場では気づかなかったわけだが,繊細なひとだったらそのように考えるかもしれない.だとすると,新手の販売戦略なのかもしれない!?

2003.06.11 純粋な発見

純粋だからこそ気づくことがある.先入観にとらわれていないからだ.

外来語のカタカナ表記については,僕も少なからぬ関心があり,このノオトでも1,2の提案をした.その僕も,当時小2の娘の反応には唸(うな)った.

それは,「アイディア」という音を聞いて,娘が文字にした「アイリ"ア」である.そう書かれてみると,大人でもダ・ディ・ドゥ・デェ・ドとラ・リ・ル・レ・ロは聞き間違えやすい.あまり気にならないとすればそれは脈絡を考慮しているからである.それくらい,ラ行とそのダ行は似ている.ディ・ドゥ・デェをリ"・ル"・レ"と書くのは理にかなっているし,表記も簡潔になる.

僕が以前に提案したヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォをア"・イ"・ウ"・エ"・オ"と書く提案は次点に格下げして,こちらの方を第1の提案に変更したいと思う.

2003.06.10 見た目とのギャップ ビジネスマンの昼食の時間に定食を食べた.隣の席で食べていた人は,クチャクチャ,ピチャピチャ音を立て,頻繁に咳払いをし,暑いものはスーハーと音を出し,食器はガチャガチャ音を立て,挙げ句の果てには,食事が終わって席を立ちながらゲップをした.食事の間中,どんなオヤジかと気になっていたけれど,醜い姿を見て不快になりたくなかったし,目が合うとにらまれそうだったので,見ないようにしていたが,席を離れる前の一瞬を狙ってようやく見てみたら…,ビシッとスーツを着て,髪の毛もきっちりまとめたすっきりした顔立ちの若いサラリーマン風だった.見かけとのギャップに驚いた.そして,先入観に基づく予想がいい加減なものだと痛感した.
2003.06.09 利用上の盲点

Amazonを,.comしかない頃から利用している..co.jp(www.amazon.co.jp)ができてからは,洋書の品揃えに相違はない(ように思われる)ことに加え,送料が大幅に軽減されることから,もっぱら.co.jpを利用している.商品検索性能に若干の違いがあることに気づいてからは,書籍名が曖昧な場合には.comで検索し,正確な商品名を把握してから.co.jpで注文するという裏技も使っていた(因みに,この違いについてはかなり前に.co.jpに報告済みなので現在は解消しているかもしれない).

というわけで,Amazonを十分に使いこなしていると自負していた.しかし,利用経験の浅いDVDに関して盲点があったことを知った..co.jpと.comで検索にヒットしなくても,商品化されていないとは限らないことに気づいたのだ.結論から言うと,.co.ukには,アメリカでは利用できないが日本で利用できるDVDが扱われている(ただしパソコンでの利用に限る).

DVDは,リージョンと映像方式の両方が,利用国の採用方式に合うものを使う必要がある.日本とイギリスはリージョンが2で,アメリカは1,そして,日本とアメリカは映像方式がNTSCで,イギリスはPAL,つまり,この3国はDVDを共有できないようになっている.しかし,パソコンに限ればリージョンは影響しても映像方式は影響しないので,イギリス向けのDVDを日本でも利用できる(PowerBook G4 12"のMac OS Xで確認済み).

これは,懐かしのテレビドラマ「バイオニックジェミー」(原題 The Bionic Woman)のDVDを手に入れる過程で得ることができた知識である.理想は懐かしの日本語吹き替え版だが,当面はこのDVDで我慢しておいて,吹き替え版は気長に待つことにしよう.

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